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2020年1月新入生インタビュー

 

2019年12月、既にマドリードへ渡航し、2020年1月の入学を控えたIEの日本人新入生のうち4名にお話を伺いました。スペインでの暮らし、これから待ち受けるIEライフを通じて、どのようなことを目標としているのか、教えてくれました。

 

インタビューに答えてくれた学生:

  • Aさん:社費留学。9年間、銀行で機関投資家として海外投資に携わる。私費留学で同じくIEへ入学する夫Bさんと子連れ留学。
  • Bさん:私費留学。Aさんの夫。9年間、証券会社で海外市場で債券発行を企図する企業に対するアドバイザリー業務に携わる。1年間の英国赴任経験あり。妻であるBさんと娘さんと留学。
  • Cさん:私費留学。10年以上にわたり家電メーカーで国内外のマーケティングを担当。 
  • Dさん:私費留学。9年間、ソフトウェアベンチャーで働き、直近ではプロダクトマネージャーとして活躍。

 

 

皆様渡航されて少し経ちます。そろそろ生活は落ち着かれましたか?

 

Aさん・Bさんご夫妻

早々に新居に移り、2歳の娘の保育園通いも波に乗り、近所の市場や商店等を開拓して日常生活の基盤が整ってきたため、プログラム開始前にマドリード市内の観光やタパス巡りを楽しんでいます。

 


Dさん

ようやく各種手続きも一段落して、という感じです。年末に東京で働いている妻がマドリードに来る予定なので観光はその時に、ということで今は街を探検して良さそうな店を探したりしてます。

 


Cさん

私は、今は単身で来ているので、スペイン語レッスンが終わってから入学式までは、日本に帰国していました。落ち着いたら家族(妻と子供2人)もマドリードに来てもらう予定です。ただ12月中にアパートを決めたり、必要な生活の準備ができたのは良かったです。これからマドリードをもっと満喫したいと思っています。

 


ホリデームードのマドリードはとてもきれいでしょうね!さて、皆さんのポストMBAのキャリアプランについて教えて頂けますか? 

 

Aさん

私は社費留学ですので、銀行に戻った際は、キャリアの方向性を投資の専門性からよりジェネラルな組織運営にシフトすることを希望しています。IEならではのアントレ精神やテックを経営判断や新しい事業のスタートに結び付けられるよう、Diversity豊かな同級生とのCo-workを通じ、ソフトスキルを醸成したいと考えています。

 


Bさん

私は留学後も、証券会社・投資銀行に就職することを希望しています。過去の業務を通じて得られた専門性を活かしつつ、今後はより顧客に近い立場(いわゆるフロント業務)から、顧客の債券発行のサポートを行いたいと考えています。IEでの学びは、とくに意思決定時や将来の海外勤務時に活かしたいです。

 


Cさん

家電メーカーで国内外のマーケティングを10年以上させてもらいましたが、日系メーカーの国際的な競争力に危機感を感じるようになりました。勤めている会社が、グローバルで見た時に、中々新たなビジネスチャンス作れていない中で、一度会社を離れ、多様性の中で自分の身を置くことで、視野を広げたいと思いました。留学後は、会社に戻る戻らないに関わらず、テクノロジー系の新規ビジネスに携わりたいと思っています。

 


Dさん

私は私費でIEに行くことにしましたが、今後は起業を視野に入れつつも、短期的には同じようなテック系企業のプロダクトマネージャーに進みたいと考えています。

 


これから楽しみですね。さて、もう思い出したくないかもしれませんが(笑)、受験時代を振り返っていただきたいと思います。志望校の絞り込みはどうされましたか?

 

Cさん

年齢的にもコスト的にも1年制の欧州MBAに絞り、また自分の興味がデジタルテクノロジーや新規ビジネスであるため、テクノロジー・アントレに強いIEの一択でした。また都市型であるため何でも徒歩圏内というのも便利で魅力的でした。

 


Aさん・Bさんご夫妻

ソフトスキル習得の機会となるグループワーク重視のプログラム内容か、Diversityの度合い、子連れMBAが実現する環境か等の条件に加え、AdmiやAlumniとの会話を通じフィットを見ていました。IEは、一般にDiversity豊かな欧州校の中でも断トツ、環境は学校・保育園・住居が徒歩圏内と申し分なく、コミュニティもマドリードのみならず日本オフィス主導で帰国後も活発(学校の日本オフィスがあるのは稀。受験段階からIE主催のイベント参加可能)である点が魅力でした。

 


Dさん

私はもともと仕事を続けながら学びたいと考えていましたので通信制のプログラムを探しており、そこでIEをコンサルタントの方に紹介頂きました。アントレ系が強いとなるとここしかないぞ、と。ただ、準備を進めながらIEの方の話をうかがう中でフルタイムで学ぶのも良い経験かなと思いはじめ1年制のプログラムであればもろもろのコストも抑えられるということで最終的にはIMBAで受験することにしました。

 


IE受験のプロセスで苦労した点や逆に楽だった点はありますか?

 

Aさん

ローリング制のため、自分で諸々の用意が整ったタイミングで出願でき、実力を発揮しやすかったです。一方、受験した他校と比べ難易度が高いと感じたのが面接です。志望理由や強み弱み等の一般的な質問だけでなく、時事問題への意見やアイディアが求められる質問もあり、その場での発想力とそれを伝えるコミュニケーション力が求められていると感じました。

今思えば、IEは学生に自らのDiversityをプログラムにIntegrateすることを求めており、IEらしい面接だったと腑に落ちています。受験期は多忙ですが、最低限のニュース、特に国際的なものや自分のバックグラウンドに関連したもの(私の場合は金融市場動向)を抑えるように心がけていたことが功を奏しました。ローリング制のおかげで、他校受験で面接の受け答え方が自分なりにできてきたところで受験できたのもよかったと思います。

 


Dさん

実はIEGATは受けておらずGMATを使いましたが、日本人受験生の例に漏れずVerbalは苦労しました。結局得点は安定せず、最後まで勉強法を確立できなかったので特に対策で言えることはないのですが、Adaptiveなテストで手応えとスコアが比例しない中どうやって最後までモチベーションを保つか、という点はGMATを受ける上で問われているのかなと思います。私の場合Verbal最高点の回は本当に手応えが無く、最後に設定していたWritingで力尽き後悔したので……。結局IEにはそのスコアで出願しましたが。笑

面接は自分が出せたと思いますが、その意味ではKIRAは難しかったと思っています。

 


やっぱりKIRA難しかったですか。

 

Dさん

はい。一見するとTOEFLのSpeakingと同じ形式なんですよね。質問が出て回答を録音する、っていう。ただ、KIRAは英語のテストではなく面接なので、面白くないけど英語で話しやすい内容よりは、少しくらい話しづらくても自分をアピールできる題材を選んだ方が良かったかな、と。時間制限がある焦りの中、TOEFLで染みついた癖が出てしまい面白くないネタを録音してしまったので、KIRAの結果が届くまでは落ち込んでいました。結局どちらが良いのかはわからないですけどね。

 


Bさん

私もGMATで苦労したのですが、IEGATという他のテスト形式の受験機会を提供してくれたIEには感謝しています。幸い、IEGATで高得点を獲得でき、合格に近づくことができました。インタビューについては、日常英会話には自信があったものの、インタビュワーとの自然なコミュニケーションが図れるように、妻に練習相手になってもらったり、鏡の前で練習したりしました。また、私も時事問題等については、ビジネスレベルの英語で話せるように準備しました。

 


Cさん

私もGMATのスコアメイクに非常に苦戦し、IEGATに救われた身です。Bさんと同様で、IEGATの受験機会を提供してくれたIEには本当に感謝しています。

英語でのスピーキングも自信がなかったので、スカイプ英会話を利用して、何度も練習しました。面接では、テクノロジー系の時事的な話も出てきて、トリッキーと思われる質問もありましたが、日頃から思っていることを自信をもって答えるように努めました。実際に、回答が良かったかどうかは今になってもわかりませんが。。笑

 


時事問題は押さえるだけでなく、それに対する自分の意見や立ち位置を持っておくことが必要そうですね。IEGATは昨年10月からコンピューターベースがロールアウトしたのですが、今後もGMATの代替として、多くの方が受けると思います。

今スペイン語レッスンのプレコース中ですが、生活の様子と、新しい出会いについて教えて下さいませんか?

 

Dさん

スペイン語レッスンは午前中で終わるので、午後は新生活のセットアップが中心ですね。とはいえ全てが面倒な作業というわけではなく、日本には今のところ進出していないN26 (https://n26.com)やRevolut (https://www.revolut.com)のような欧州で元気なFintechサービスを先行して使ってみるとか、いろいろ試行錯誤していく楽しみもあります。

 


Cさん

スペイン語クラスで、すでにクラスメイトと知り合えますし、ほぼ毎日のように誰かがどこかで集まったりしていますので、すぐに様々な方と知り合いができます。自分が今まで話したことない国の方と話すのは新鮮ですし、みんなそれぞれ色んな経験をしているなと感じます。

プレコースではスペイン語だけでなく、オンラインでのFinanceやQuantitativeもあり、また生活設営準備もしながらもマドリードを満喫したいし、といった感じで既に優先順位が求められるなと思いました。笑

 


Aさん・Bさんご夫妻

スペイン語の授業では軽いグループワークもあり、毎回違う人たちと組んだ結果、それぞれのものの捉え方・進め方の違いに触れられ、早くもDiversityを体感できました。国籍も多岐にわたり、インド、クウェート、カナダ、アメリカ、イタリア、ナミビア、ルクセンブルグ、サウジアラビア、フランス等出身の新たな友人と出会いました。彼らとは、昼食や夕食を共にする機会が多く、新学期後のコミュニティが拡大する前段階で、少人数で親交を深められてよかったです。

 


 

お子さんがいるマドリードでの暮らしはどうですか?

 

Aさん・Bさんご夫妻

スペイン語の授業の後は必死に生活のセットアップをしていました。スペイン人は子供が大好きで、お店はもちろんバスの車内でも声をかけてくれ(時にはほっぺを触ってくるほど)、暖かい人ばかり。ほぼすべてのレストランが子連れで入店welcomeなど、子育てしやすいです。スペインの銀行は2時に営業終了、お店はシエスタで午後に一時閉店したりと洗礼も受けました(笑)。

 


早速洗礼きましたか。笑 お二人は、ご夫婦ともにフルタイムの学生になるわけですが、お子さんの保育園やケアに関してはどのようなご手配をされましたか?

 

Aさん・Bさんご夫妻

娘はIEから紹介のあった保育園(IE卒業生が運営)に通っています。受験段階から各大学に保育環境について問い合わせ、他校は「学校のエリアに保育園あるよ」程度の回答ばかりでどの保育園にどのようにしていつ入園できるか不明、限られたリソースの中から自力でリサーチするしかありませんでした。一方、IEからは特定の保育園の情報があり、卒業生のお子さんも多数通われた実績があり、アドミ・イベント時に口コミも伺え、安心感がありました。渡航後は慣らし保育から始まり、1か月経った今では歌やダンスを覚えて帰ってくるようになりました。12月のクリスマスパーティー(お遊戯会)にも参加しました。

 


子どもの環境順応力はさすがですね。

 

Aさん・Bさんご夫妻

保育園以外では、日本人コミュニティからベビーシッターの方を紹介してもらったり、卒業生から病院情報をもらったりしています。現地で一通りのベビー用品も揃います。例えば、オムツの質も悪くありません。

 


それはよかったです!最後に、これからIEの授業が始まりますが、特に頑張ろうと思っていることを教えて頂けますか?

 

Aさん

まずは学業と子育ての両立ですね。1年という限られた期間に機会を最大限に活かせるよう、優先順位を明確にして、ソーシャル活動も参加したいものには注力できるようにしたいです。グループワークやソーシャル活動においてDiversityを体感し、その中で自分の立ち回りの幅を広げたいと思います。

 


Bさん

私も学業と子育てを通じた自己成長はもちろんですが、IEライフを通じて「一生の友人」を世界中に作ることが目標です!また、Diversityな環境下でしっかりとグループをリードできるかも挑戦の一つです。1年間はあっという間に経つでしょうから、短期目標をいくつも設定して越えていく - そういった成長の仕方をこの1年間は強く意識したいです。

 


Dさん

グループワークですかね。様々なバックグラウンドの人々と直接できるのはこの機会だからこそと思っているので、うまくいかなかったり失敗したりすることを含めてコラボレーションの練習として取り組んでいきたいと思っています。

 


Cさん

私もDさん同様、グループワークですかね。色んな形で、様々な性格の人と一緒に何かを作り上げていかなければならないことが多くあると思いますので、その中で自分のコミュニケーション能力を鍛えながら、自己成長させられればと思います。あとはこんな1年間は人生でもうないと思いますので、何事にもチャレンジする、という姿勢で臨みたいと思います!

 


皆様ありがとうございました。これからの留学生活がんばってくださいね!