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2018年12月卒業生対談:期待と不安、実際はどうだったか

2018年1月に入学する前に一度対談している3人。その対談から一年以上が過ぎ、3人も無事卒業しました。

帰国直後に3人と再会し、どのような成長がみられたか、IEでどのような経験をしてきたのか聞いてみました。

森さん、市川さん、中村さん宜しくお願いします。

 

皆さんが、1年ほど前、IEへの合格後にインタビューさせていただきました。その後、卒業されての感想をうかがいたいと思います。まずは、入学前の期待と不安。森さんは、教授たち、例えばErik SchileとかLee Newmanなど、コンサルティング系教授の授業が楽しみだと仰ってました。実際にはどうでした?

 

 


Erikの授業、マーケティングで期待してた通り、沢山の意見が生徒から上がる中、コンサル的にサクサク進むなと思いました。包括的にマーケティングを学べて、良かったと思います。


Erikのクラスは、ケースの選び方がよくできている。テーマに即して、最新のケースも、昔ながらのものもありました。70年代にDOVEは何をやってたとか、Britaの浄水器のケースとか。学びたいことにきちんと合致したケースが毎回選ばれていました。そういう意味では、非常に学びに直結しやすい。


全体をカバーしていて、ノートもあとで共有してくれるし。ちゃんと、書いたホワイトボードも共有してくれるので、進め方の点では他の教授と比べて上手だと感じました。


60ページのマーケティングレポート書いたりとか。


大変だったですよね。あれね。笑  結局、包括的なことを書くので、例えば、商品(サービス)の概要、ファイナンシャルとか、4P, 3Cといった基本的なフレイムワークを含めて、結局、全体的なビジネスをなめることになるんです。


中村さんのクラスでは、印象に残ってる授業ありますか?


Ignacio Gafoとかどうでした?


B2B MarketingのIgnacio!選択の授業で25人くらいしかいなかったんですけど良かった。卒業後は派遣元の会社(B2B)に帰るから・・・と思って、何気なしにこの科目取ったんですよ。でも、構成もよくて、全体の質がめっちゃ高かったですね。

例えば、質問に対しての受け方もすごくオープンで、自分のキャンパスオンライン(学生向けのポータルサイト)で質問あればここに張り付けてくださいね、とか。みんなが見れるように張り付けて、それに対して回答していくスタイルとか。あとは、自分の興味ある会社のValue Chainを書かせる課題があり、それを全員が見えるようにしてくれて。

授業も面白くて、にこやかで。フレームワークを使うことで体系的な知識も身につく上に、ケースで使う会社も、化学や鉄鋼からなどの素材から、Web系まで、様々な業種の製品・サービスの事例を使っていてよかったです。

でも、この時期にVenture Dayの準備と重なったんで、途中から予復習が十分にできなくなってしまったことが心残りです。

 

あと、Behavioral Fitness。これは、必修科目でしたが、よかったですね。

 


あー!あれは、よかったですね。いろんな先生が毎回来てくれるんですけど、個人的には学べる事が多かった。学校としてももっと推した方がいいのかなと思います。

例えば、最初にプレゼンっていうんですかね。みんなの前でピッチを1分間くらい録画して。人前に立った時にどんな癖があってどこ直さなきゃいけないのかとか。そういうのは、すごくよかったと思う。一番最初にやりました。人前に立って、録音してやられるのって結構みんな嫌だし。。。そういうところにガンガン踏み込んでいって、修正すべき点を洗い出すのは、今後人前に立つ場面が多い中でとても有意義だったと思う。

 


そうですね。やって即座にフィードバックが返ってくるっていう、あの形式のやつは、だいたいよかったですね。よくなかったのは、習慣作りとか。Tipsがいっぱい紹介されるクラスは、つまんなかった。


360度評価、というか、同僚評価も。


ああ、フィードバックありましたね。フィードバックも良かったですね


フィードバックは、クラスメイトから貰うんですか?


そうですね。Term 2入った時に、フィードバックやって。チーム内でよかったところ、悪かったところ、直接話合うっていう。やっぱ、最初はみんな渋るんですよね。プライド高いし。笑 あんまり切り込まないんですけど、いざやると、自分が見えなかったところが見えるし、且つ、フィードバックあげるのって結構難しい。嫌なことも言わないといけないので、良い経験になったかなと。


僕もフィードバックについて印象に残ってることが、3つあって。

 

一つ目は、Class Repもやってたタンザニア人の真面目なチームメイトから、「Makioは自分をあまり見せない。思ってることを言わない」って言われて。僕、結構言ってる方なんだけどな~って思ったけれど、そういう風に見えてるんだなと思いましたね。

日本人って、特に自分の考えを言わないことが多いから、向こうからしたら自分に打ち明けてくれないってことで、信頼関係に響いてしまう可能性もある。気を付けなきゃいけないって思いました。

 

二つ目は、ペルー人の女性。彼女に何か言っても言い返されることが多かったので、基本的に彼女に対しては、こうした方が良いとか言わない様にしてたんですけど、彼女からは、「私は日本人とこれまでよく仕事してきた。Makioは優しいけど、それだけじゃ、上に立てない。もっと厳しいことを言わないとだめだ」って言われちゃって。言い返されるから言うのをやめておこうじゃなくて、思いを伝え合うことが必要なんだって。それが、あるべきコミュニケーションの姿なんだと思いました。

 

最後は、とても真面目で成績のよかったポルトガル人の男性からの一言。

真面目な顔で、「Makioは日本だったら優秀なのはわかるけど、英語力が劣っているから彼自身の学びも少ないし、周りに対しての影響も少なくなる。それはMakioにとっても学校・クラスメイトにとっても良くないと思う」と言われて。

それを聞いていたアメリカ人の別のチームメイトが、「俺はその意見には反対だ。初日のクラスで、Makioが『英語ができなくて発言できずごめん』ってグループワークで謝ってきたのみんな覚えてるよな。今の状態とどれだけ違うと思う?俺はMakioが英語できないとは全く思わない」って言ってくれて。

僕は、どっちの意見もその通りだなと、とても感謝しながら聞いてました。英語力は自分のプレゼンス向上や、周りへの貢献にもつながる。しっかりやらなきゃというのは、思います。

その上でそのアメリカ人のいうように、英語も含めて、色んなことを学んで成長しにMBAに来てるんだってことを肯定してくれて。

彼の発言もとてもありがたかったです。

 


うちに来るネイティブスピーカーの人たちは、我慢強いというか、色んなアクセントや考え方があるっていう場所に、自分から身を置きにいってる傾向があると思うんです。ポルトガル人の方も、それってすごい角が立つことだけど、言えるっていうのが凄いですよね。はっきり言うのは、勇気がいることだと思うし。

ところで、森さん、入学前のインタビューで不安はありますか?と聞いたら、不安は特にないと。失うものは、何もない、と言ってましたが・笑

 


恥ずかしいな。もう。笑 でも、確かに、不安はなかったです。いろんなところ旅行しましたし、いろんな友達できたので。一番困ったのは、レストラン行った時にちょっとスペイン語が分からない。とか、そのあたりですかね。ジェスチャーとか、指差しとかを笑顔でやって切り抜ける的な。。。


すげえ、軽いな。そんな・・・・笑


肝っ玉が座っているというか。笑


市川さんの場合は、Dual Degreeなのでまだ完全なる卒業ではないんですけど、最初に不安と言ってたのは、「気づいたら、卒業の時期になってるのではないか。」ということ。優先順位を忘れずに。1年半過ごしたいって言ってました。


そうですね。焦りは募ってるんですけど。いろんなステップや、やりたかったことは、踏むことができて。

 

Dual Degreeの関係で夏休みが2か月間ありまして、元々行きたかったアフリカに、南アフリカ2週間とナイジェリア1か月行って。友達がケニアでやってる会社をナイジェリアに法人を立てるので、セットアップなんかも一緒にやったり、自分がアフリカでどういうビジネスできるのか考えるために行ったので、その辺のところを試行錯誤できた。

自分が、どういうふうにやっていきたいかっていうのも考えられて非常に良かったですね。

 

で、アフリカにいくときにIEのAlumni Directoryっていうやつを使って。あれ、過去の卒業生が、検索できるんですね。場所とか、どういう分野とか。ナイジェリア、これから行くんだけど知り合いがあんまりいない、どうしようと思ってAlumni Directoryで検索してみたら。

 

ナイジェリアのラゴスだけでも卒業生50人くらいでてきて。今からこういうことやりたくてナイジェリア行くんで、良かったら会ってくれない?というメールを全員に送ったんですよ。そしたら、6割、7割返事をくれて本当に会いにきてくれて。まず、ご飯奢ってくれたんですけど。

 


やさしい。


向こうの話をしてくれたりとか。あとは、この人も卒業生だよ。って紹介してくれて一緒に会いに行ったりとか。

そういう風に、全く知らない場所での最初の一歩をIEのネットワークが助けてくれたのが、本当にすごいことだなと思いました。

まずは、そこに人がいるっていうのが、凄い。実際連絡したら、お前IEなのかって言ってすぐに連絡をくれて会いに来てくれる。

そういうコミュニティが出来上がってる。その中に自分が入れたというのが、凄いうれしい。ありがたいことだなと思いました。

 

結局、進路の話に戻ると、今すぐアフリカ行くのは、どうかなと思います。ただ、幸い一緒にやってた友人が、これから法人営業許可していきたいからもしやりたいんだったらうちに来る?みたいな話はしてくれている。それも選択肢なんですけど。

できれば、自分でやりたいので、どういう風にやるか模索してますね。

 


ナイジェリアは、ラゴスにIEのオフィスがあるんです。そんだけ、卒業生もいるし。

中村さんですが、入学前に話していたのは3つあって、「流されることなくやるべきことを明確にし選択したい」、「誘いは断らない」そして「健康第一」でしたね。

 


健康第一って、ターム通じて結構調子悪かったですけどね。笑


健康、そうだな。確かにしょっちゅうお腹とか壊したりするんですけど。でも、大病はしてない。笑

 

個人的にはもっとできたはずだと思うので少し悔しいですが、したいことの一つだったソーシャライズも結構できました。自分自身も楽しんだし。で、もう一個は、Startup LabとVenture Day。これは、入学前から一番やりたかったこと。心血注いでできたと思います。


ソーシャライズのところびっくりした。マキオさん凄くて。風邪っぽいって言ってごほごほしながら、日付変わる頃に同級生の誕生日パーティなんでクラブ行ってくるわ。って言って。笑 2、3時までいて帰ってきたりとかしてましたよね。


してましたね。笑  他のクラスの人達と仲良くなるいい機会ですから。

森さんは、「いやいや僕は今日はいいですよ~」とか言いながら、実際連れて行ったら喜ぶんです。笑

 

一人で行くの寂しいからよく他の人誘ってましたね。笑

 


マキオさんは、凄いですよ。行って、ずっと立ちぼうけじゃなくてちゃんと真ん中に入り込んで。それを毎回やるんですごいなと思って。笑 そういうことすると。Whatsappのグループでも頻繁に出てくるんで。やっぱ、占めてるな、頑張ってるな~みたいな。笑


結構、楽しんでやってましたよ。


じゃあ、他の日本人学生もソーシャライズしてたんですか?


結構。クラスの飲みとか行ってたみたいですよ。

僕と森さんは、ひたすら寿司パーティやってましたね。だいたい、全部の週末に寿司パーティが入ってるっていう。

クラスの誰かの家で僕お寿司やって。あっちゃんが、なんだっけ・・・鶏の・・・


・・照り焼きとか。サイドディッシュ。お寿司だけじゃ足りないので何か作ってましたね。


しっかり目的意識を持って、日本で得た「寿司シェフ」っていうスキルを市川さんらしく、ああだこうだ言わず淡々と使うっていう。


素晴らしいですね。本当に投資したかいが、あるという。そこに。


そうですね。お寿司は、だいぶ助けられましたね。南アフリカでも同じものを握ったし。


あとは、入学前皆さんおっしゃってたIEの印象は、卒業生同士の距離が近い学校だという印象がある、みんな学校大好きと。


そうですね。思った通りだなと。いざ、体験してみると。思った通りかそれ以上ですね。


他には、独自色が強い。いろいろと変な学校ということも言ってましたね・・・・変というか、ユニークでしたかね。・・・なんで、森さん笑ってるの?


いや、確かにユニークだなぁと思って。笑 

やっぱ、他の大学に比べると。IEってみんな決められた感じじゃなくて、楽しくやってる印象はしますね。

就活のイベントとかで、他の学校の人たちが集まるところに行くと、特に感じたりとかしますね。

IEは個性的で様々なバックグラウンドの人いるな、って。あと、ファミリービジネスの人もいたりするんで、業界、業種に偏りが出ないところは、良いところかなと思います。

 


そうでしたか。笑

では、この後は課外での思い出について聞いていきたいと思います。