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Start-Up Lab体験記 (IMBA Sep 17 Intake)

■Start-Up Labの概要

 

Start-Up Labは、5週間、自分たちのチームのビジネスプランを練ることができるプログラムです。Class of 2018 September intakeは170名という非常に多くの方が参加されました。IEのStart-Up Labは非常にユニークで、他校との違いとしては、この5週間はスタートアッププロジェクトのみに集中します。チームでプランを作り上げ、スタートアップに必要不可欠な内容をクラスで学び、顧客の声を聞き、さらにプランをブラッシュアップしていくという非常に実践的な経験が得られます。クラスで学ぶのはリーンスタートアップ、デザインシンキング、資金調達などの科目で、教授による具体的なアドバイスが得られます。 

 またサポート体制が非常に充実しています。教授陣は30名以上、メンターは20名以上、あらゆる業界のエキスパートが30名以上とどんなビジネスを立ち上げても、何かしらの専門性・経験・知見を持った人から的確なアドバイスが得られます。

 

毎週、メンターとのメンタリングセッション、そして起業家、VC、アクセラレーターの前でプランのピッチをする機会があり、かなり、鋭い突っ込みがされます。ピッチは4分から5分ですので、いかにして短時間に要点を盛り込むかが重要になります。

毎回のフィードバックの観点としては、Scalable、Innovative、Validate、そしてチームの強みがいかされているのかという点が見られていたと感じました。毎回のピッチで4~5チームが同じクラスでピッチをしますので、他チームのビジネスから学べることも多くあります。

 

各チームから出されるビジネスプランとしては、まさにIEのダイバーシティを代表するかのように、多種多様なアイディアが出されました。

一部、例を挙げますと以下の通りです。

ゲームユーザ向けのblockchainビジネス、ペルー産のCraft Beerビジネス、バナナ粉・ココナッツを使ったhealthy snackビジネス、レストラン向けのSaaSビジネス・料理器具提供サービス、高齢者活用ビジネス、視覚障害の早期発見ビジネス、低所得者向けのsocial lending platformビジネス、子供服のレンタル・シェアリングビジネス、Uber等と提携した社内での飲食提供サービス、高級時計のレンタルサービス、P2Pのエネルギートレーディングビジネス、旅行者向けに農村体験を提供する旅行企画ビジネスなど。

 

■楽しかったところ/苦労したところ

 

5週間もの間、様々なリソースを使って自分たちのプランを深堀り、ブラッシュアップしていくのは、何にも代えがたい楽しみを感じられました。他のチームを見ていても、当事者意識が高く、みな夜遅くまで学校に残り、熱くプランを議論している様子が印象的でした。また各自の異なる専門性、強みを生かして、プランを前に進めていきますので、チームダイナミクスを味わえた絶好の機会でもあります。

 

一方、ビジネスプランを毎週のピッチに向けて改善し、顧客の声を聞きプロダクトを改善し、授業の課題をこなすという、非常に忙しい5週間の中でどうタイムマネジメントをしていくのかが非常に難しく、またStart-Up Labのキーになります。またメンターやパネリストのフィードバックをもとに、ビジネスプランの方向性を変更したことがありましたが、そうするとさらに時間がかかります。

私のチームの場合、子供向けの教育アプリを当初のイメージとしていましたが、顧客の声を聞き、フィジカルプロダクトへの方向性シフトをしていきました。そこからMVP(Most Viable Products)を作り、さらにCustomer DiscoveryとValidationに集中していったので、最後は時間との闘いでした。

 

 

Start-Up Labに興味を持ち、IEを目指される方がいらっしゃる場合、早めに自分のプランを練り、仲間を見つけ、教授などにアドバイスをもらっておくと比較的スムーズに進んでいくかと思います。Start-Up Labの責任者のインタビュー記事がありますので、ご興味があればご覧ください。