私はStartup LabかSocial Impact Labで悩んだのですが、当時Startup Labでやりたいアイディアが特になかったのと、南アフリカに行くチャンスなんてこれを逃したらもうないのでは?と思ったことからSocial Impact Labを選択しました。
Social Impact Labには18人(南アフリカ10人、ペルー8人)参加し、二人一組で1つのプロジェクトに取り組みました。
現地(ヨハネスブルグ)についてからは1週間オリエンがあった後、5週間インターンを行います。インターン先候補は現地の企業・NPO法人合わせて10個程あり、学校からの説明をもとに現地に行く前に決定しました。
どんなプロジェクトを行ったか
私が携わった団体はLonely Road Foundation(以下LRF)というヨハネスブルグに拠点をおくNPOで、地方の孤児や貧しい子供の生活の質向上にむけた支援しているところです。
この団体はDrop-In Centerと呼ばれる、小さい子の世話をできたり、近隣住人が集える憩いの場のようなコミュニティの設立・運営を行っていました。このDrop-In
Centerを使って、2015年よりLRF主体で地元の起業家養成プログラムを始めており、事業を立ち上げたい人向けに教育(マーケティングやファイナンス、アントレプレナーシップなど)を提供しており、第1期生が卒業間近という状況でした。参加者の中にはまだ事業のアイディアを持っていない人もおり、その人達が実際に卒業後携われるようなビジネスチャンスは何があるのか?という課題があがっていました。
また、LRFはDrop-In Centerの設立以外でも田舎エリアの発展に寄与したいという考えをもっており、特に地域での新規雇用創造という観点でどんなチャンスがある知りたい、というニーズを持っていました。
上記をまとめると、私のプロジェクトでは以下2点の課題解決に向けた提言を行いました。
①起業家養成プログラム卒業生が卒業後携われるビジネスチャンスは何か?
②LRFが貢献できる、新規雇用創造チャンスはどんなものがあるか?
この課題に対して、LRFが特に力を入れているGa-Dikgale(ガディハレ)エリアに焦点をあてプロジェクトを実施しました。
Ga-Dikgaleエリアはヨハネスブルグから車で4時間北上したところにあり、電気・水道・ガス・通信・道路などのインフラがほとんど整備されていないエリアです。ここに週の半分ほど滞在し、残りの期間はヨハネスブルグのオフィスで働いていました。
やったこととしては、
・現地行政と連携したGa-Dikgaleエリアでの既存ビジネス調査
・現地住人へのインタビューなどを通したビジネスニーズ・課題のヒアリング等マーケット調査
・新規ビジネスをGa-Dikgaleエリアで行う際に必要な行政プロセスの整理と対応マニュアルの作成
・地方エリアに特化したビジネスプラン策定テンプレートの作成
・LRF・ヨハネスブルグ近郊の既存企業・行政との連携プロジェクトを提言
などです。
南アフリカについて
◯治安
南アフリカの治安は、噂通り悪いです...!徒歩は基本禁止、団体行動必須、移動はUberかレンタカーという制約付きで行動していました。
到着3日目にレンタカーが盗まれる、銃声が週に1回は割りと近くで聞こえるなど、震えることは何度かありましたが、お金を取られたり銃を突きつけられたりはありませんでした。
◯食べ物
安くて美味しいです。家の近くに安くて美味しいピザ屋があったので皆でよく行きました。
◯家
10人で大きなゲストハウスに住んでいました。家の手配は全て学校がやってくれます。
庭・プール付きで毎日お手伝いさんがベッドメイキングしてくれるという素晴らしい環境です。(ちょっとボロいですが、、、)
インターネットがとても遅いのでそれだけがストレスでしたが、その他は快適に過ごせました。
◯観光
大自然に圧倒されます。景観が素晴らしいです。車で3時間程のところにサファリもあり、野生動物が近くで見れとても楽しめます。
休み期間が5日間あったので、ケープタウンにも旅行に行きました。ケープタウンは都会ですが海と山が近く、ヨハネスブルグとは違った圧倒的大自然を楽しめます。特にアフリカの最果てである希望峰・世界で唯一の野生ペンギンと泳げるビーチは非常に記憶に残っています。
Social Impact Labに参加して良かったか?
参加したプロジェクトを通して、コアタームで学んだことを実務の場でどう活かすか?ということを考え続けるので、これまで習ったことの総ざらいと、来るElectiveに向けての学ぶべき点の整理という意味で非常に有益でした。
また、参加したNPOの方々は皆使命感を持って仕事をされており、自分たちの仕事の重要性を強く意識して仕事をされていました。「変えたい現実があって自分たちならそれができる。だからこの仕事をやっている」という仕事への姿勢も非常に刺激になりました。
貧困地域での生活や治安面など、タフな面も多いプログラムですが、MBA期間中で一番濃い期間を過ごせました。