さて、お二人はグループワークの作業はどんな風に進めていますか?
私はグループAなので色々なクラスでのプレゼンが割と早めにあります。グループ内でどのクラスの課題をするかを割り振って、早めにあるもの、期末にあるもの、うまくバランスが取れればいいと思っています。今はちょうどSocial Networkの会社についての分析をInnovation in a Digital Worldという今週後半のクラスに向けてやっています。デジタル系の授業が最初からあるのはやはりIEならではでしょうか。 その他は、期末に向けてマーケティングのプロジェクトを進めています。特定企業をグループで一つ選び、ブランディングや広告といったマーケティング戦略について分析・提言を行うものです。
私もBさんと同じセクションですので、出ている課題はほぼ同じです。グループ課題はほぼ全科目で出ており、10月下旬〜11月下旬に提出・発表が集中するのですが、全ての課題を7人全員で取り組むのは非現実的なので、各課題についてプロジェクトリーダー+メンバー2〜3人のユニットを決めて、リーダーがスケジュール管理やプレゼンテーションのスケルトンを作ってユニット全員で作業する、という形式を取っています。グループワーク時間 では(1)各課題のうち重要な議題、(2)次のグループワークの議題、(3)明日までの個人assignment、を7人全員で議論・確認します(内容はGoogle Sheetで共有)。グループワークの議事長は固定せず、7人がローテーションすることで負担を分散しています。うちのグループでは、金曜の夕方〜日曜夜まではグループワークはしないことにしており、グループワークも極力短時間で終わらせて、あとは各自が好きなことをするようになっており、結構ドライな方だと思います。個人的にはこの進め方は大好きです。
私が持っている課題としては、Innovation in a Digital Worldでスペインの銀行のデジタル戦略を分析・プレゼンするものと、Financial Accountingで電子書籍会社の財務諸表を分析・プレゼンするものですね。私は手を動かすのが好きなので、早めにドラフトを作ってチームメンバーに投げて、グループワークやWhatsappで議論することにしています。
Bさんのグループは、各課題は1人でやるんですか?
一つのプロジェクトはだいたい3−4人でやっています。スライドなどはその中でもさらに分担してやっていますね。
グループそれぞれのダイナミズムはありますが、グループワークのHousekeeping ruleにうまく合意していけるかが大事なんですね。
ところで、私の代にはなかったのでとてもうらやましいのですが、今のIEのカリキュラムではLab Periodが目玉ですね。現段階でどれにしようか、ある程度心は決められていますか?
私は社費なので、卒業後は基本的には会社に戻ることになると思いますが、会社の海外戦略やIT戦略の企画立案やInsurtechの活用に関わりたいと考えています。今はTech LabかBusiness Impact Labかで迷っていますが、InsurtechおよびFintechを学ぶ意味ではTech Labに傾きかけていますが、如何せんTech Labは今年が初年度で前評判を確認できないため、若干不安も感じています。
Business Impact Labにしようかと思っていますが、今年からのTech Labも興味はあるので、その二つから決めると思います。Social Impact Labも面白そうですが、自分に足りないものをいかに補うか、B-schoolでやりたいことは何かを考えると先述の二つのうちどちらかなと思います。
Social Impactは一つのセクションから行ける人数が限られているので、うちのグループでは行きたい人がすでに宣言しています。笑 Labピリオドでの仲間を見つける意味でも、Core TermでのSocializingやクラブ活動は結構重要だなと感じています。
確かに、Socializingは単に楽しいというだけでなく、学内でのネットワークを広げて、自分を売り込むのにも必要ですよね。その意味で、アジア人はIEでは少ないので、一度一緒に飲めば割と覚えてもらいやすいという利点はありますが・・・笑
BさんはIE Clubには何か参加しているんですか?私はJapan clubのほか、Technology clubに参加しようと思っています。Finance clubも、Fintechにつながるのであれば参加予定です。
IE ClubにはConsultingとBig Dataなどに参加しようと思っていますが、まだ行けていません。笑 あと2つくらい、楽しそうなClubに顔ぐらいは出してみたいですね。
課外活動の話になりましたが、勉強でも生活でも、今苦労しているのは、どんなことですか?
苦労しているのはタイムマネジメントでしょうか。やりたいことが多すぎてもっと効果的にできないかな、と思っています。昔の経験からもっと時間が欲しいとは思いませんが、特に勉強に限っては同じ時間でももっと深く考えることができるようになりたい、と思います。そしてなりたいではなく、卒業までには確実に達成していなければならないことですね。
勉強はいまのところ楽しめていますが、授業での発言が思うようにできていません。一つの授業で最低1回は、と考えていますが、実際は0.7回くらいになっていると思います。付加価値を考えすぎなのかもしれませんが。
生活面での不安はロジスティクスですかね。amazonであれば近くの郵便局に留め置きができますが、それ以外の郵送物は日時指定ができないので、行動が制限されてしまいます。
授業中の発言はかなり大事ですが、周りも発言の質に対して厳しいですから、一瞬考えちゃいますよね。ロジについては、日本の宅急便サービスはすばらし過ぎることを実感しますよね。
あとはディナーの時間が21時からなど遅めなので、子供と奥さんを連れていけないことが心苦しいです。最後に、これは日本人の多くに共通するかもしれませんが、マドリード唯一の日本人美容師さんが11月から産育休に入られるので、髪をどこで切ろうか悩んでいます。まあせっかくの機会なのでスペインの美容師さんに好き勝手やってもらおうかと思いますが。
確かにディナー遅いですよね。そうだと聞いていましたが、時々遅すぎて、次の日の授業があると躊躇してしまいます。笑
ディナーはその日のノリで突然決まったりすることもあるから、読めないですよね。あとAさん、日本人の美容師さん、もうひとりレティーロ公園の近くにいたと思います。ずいぶん前のことなので、まだ営業してらっしゃるか分かりませんが、あとで連絡先教えますね。
それは朗報です。確認してみます。私個人は3日目くらいから快適に過ごしています。大抵のものは揃いますし、その上で生活費がとても 安く済みます。野菜・果物・肉・乳製品は日本よりも美味しく感じるので、QOLは日本にいるときよりも若干高い気がします。後は湯船に浸かることができれば完璧です。笑
家内は、食べ物や生活リズムに慣れるまでは苦労もあったようですが、 IE関連の女子会や駐在・在住者とのコミュニティにも積極的に参加しているようで、今では満喫しています。長男についても10月から保育園が始まったので、家内にとって負担が軽くなったほか、本人にとっても集団生活や他言語に慣れるいい機会になっていると思います。
他方で、マドリードで数少ない気に入らない点は、スペイン人の喫煙率の高さですね。歩きタバコが当たり前ですし、店内禁煙なのでテラス席でみんなタバコを吸っているので、結構路上での副流煙が気になることがあります
私がいた頃は店内での喫煙が出来ていたのですが、今は規制が厳しくなった分、逆にそういう弊害もあるのですね。Bさんは海外在住のご経験豊富ですが、これまでいらした海外の街と比べて住み心地はいかがですか?
マドリードは非常に住みやすいです。物価も安いし、お店も日曜や夜遅くも開いているので、便利ですね。治安もいいので、スペイン時間の遅い夕ご飯もあまり気にしすぎず外に出て行けます。
マドリードの治安が良いのは特に女性や、ちいさな子どものいる家族連れには嬉しいですよね。
イギリスは日曜休みのイメージがありますが、アメリカでも学園都市だと日曜休みが一般的なんですか?
アメリカは確かに開いていましたね。でも夜10時ぐらいまでお店が結構空いている、っていうのは見なかった気がします。ただ、都市部かどうかも関係するのかもしれません。
マドリード自体は首都であってもアメリカやイギリスの大都市と比べるとたいして大きな街ではないですが、IEの周りは都会ですからね。 ところで、私はよくクラスメートとEl Juncoというライブハウスに行ったり、Retiro公園のお気に入りの木の下でケース読んでいましたが、休日はどんな過ごされ方をしていますか?
先ほど申し上げた通りグループワークはないので、授業の復習と家族との時間になっています。子供と遊ぶときは、Retiro公園が一番遊具が充実していますが、Ventas近くのEva Duerte公園や家の近くのCohete公園に行くことも多いです。あとは夫婦ともに西洋絵画が好きなので、国立美術館の年パスを作って隙間時間にマドリードの美術館を巡っています。また、マドリード近郊には日帰りで行ける世界遺産の街が多いので、課題や授業の準備が早めに終わった時は弾丸で日帰り旅行もしています。次に一泊できるタイミングでは、サン・セバスティアンで本場のタパスを試したり、バルセロナでESADEやIESEのみんなにも会ったりしたいですね。
休日はまずは睡眠不足解消しています。笑 後は新しいスーパーを見つけてご飯を作ったり、新しいパン屋さんを探し歩いてみたり、夜はクラスメートとご飯を食べに行ったりしています。
またLab Periodが始まると、他のセクションだった人たちともクラスメートとしての交流が始まるので、また新たな人間関係ができるでしょうね。お二人は、ご卒業後はどんなキャリアや人生を過ごしたいと思いますか?
前述のように、社費留学のためまずは会社に戻ることになります。留学前は漠然と海外関連のマネジメントに関わりたいと考えていましたが、留学準備の過程で業界や自身の将来を考える中で、これからの時代はITがマネジメントと密接に連携することは不可避であり、金融機関のIT関連業務に関わりたいと考えるようになりました。今は、正直これまでのようなファイナンス系の業務や部署への興味は薄れていて、将来的には金融機関のIT戦略に関わることが目標です。長期目標はフレキシブルに考えていますが、いまのところ金融機関のユーザーや金融機関の中で働く人が、理不尽なことなく効率的にサービスを活用・運用できる仕組み作りに携わりたいです。
といっても、勤め人なので、希望する部署に戻れるかは不確実ですが。笑
キャリアは、実はまだ決めかねているところもあります。ただ、始まって一か月ではありますが、以前より多少は客観的に自分の希望やフィットを見られるようになり、目標と擦り合わせながら決めようと思います。そして何より、楽しい人生を送りたいですね!
楽しい人生というのは間違い無いですね。その点、スペイン人は本当に人生を謳歌している気がします。やはり気候が大きく影響しているんでしょうか。笑
気候は大きそう。でも、それ以外でもおおらかですよね。いいところも悪いところもあるのでしょうけれど、今のところ私はそのおおらかさに助けられている気がします。
最後に、IEを受験しようか迷っている人や、いままさに受験中の人へメッセージをお願いします!
個人的な意見として、IEの強みとしては以下のようなものが挙げられると思います。
• 起業家が始めた学校ということもあり、Term1からアントレやデジタル系の授業が相当数あるなど、非常にユニークなカリキュラムになっていること
• Student Bodyについて、アジア系の人数が少ない一方で、中南米・中東の比率が高く、バランスよく国際性に富んでいること
• トップランクの欧州ビジネススクールの中でLBSと並んで最も都心にあり、QOLが高いこと
• 都心にも拘らず治安が非常に良く、生活費もかなり安いこと
• 1年プログラムにもかかわらず、1月intakeと9月intakeがOverwrapするので、人脈作りやナレッジの相伝が可能であること
他方で、弱みはあまり思い浮かびませんが、以下のような感じでしょうか。
• 英語が母国語の生徒・教授は限定的なので綺麗な英語を身に付けるのには向いていないこと
• 日本でのAlumniが、米系のトップ校やINSEAD・オックスブリッジ・LBSに比べると、まだ少ないこと
受験者の方がBusiness schoolに求めるものが、上記の強みとマッチして、かつ上記の弱みがそこまで気にならないようでしたら、IEは間違いなく受験する価値のある学校だと思います。機会があれば直接ビジットして、またはskypeなどで現在校生と直接お話しましょう。
なお、赤ちゃん連れの場合は、マンションの入り口からエレベーターまでにベビーカーが通れるスロープがあるかを確認したようがよいです。また、保育園をご検討の場合は、合格が出てすぐにコンタクトした方が良いかと思います。この辺りにご興味があれば、日本オフィス経由でご連絡ください。
Aさんが IEについては言ってくださったので、何もいうことはありません!笑a
個人の体験を踏まえまして、私は受験の準備が結構大変でした。勉強そのものもさることながら、準備以外のプライベートでも色々あったので、思うようにいかなかったこともしばしばです。時々うまくいかないことがあったとしても、挑戦したい、という気持ちを持ち続けて頑張れば(私のようにどうにか)結果もついてきますので、受験は大変だと思いますが頑張ってください!
お二人とも、素敵なメッセージありがとうございました。引き続き、勉強に専念しながら、マドリードの生活や、IEにいる間にしかできない経験を積んでいってください!
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